2020/11/18浪人243日 共通テストまで残り59日
こんにちは。カイドウです。あと2ヶ月もすれば共通テスト本番ですね。今日は皆さんも一度は迷ったことのあるであろう数学の派閥についての話をしたいと思います。
それが、解法暗記派と概念理解派。
この二つの派閥は生徒講師問わず多くの人に浸透しています。解法暗記でどんどん解ける!という人もいれば、概念をしっかりと理解すればどんな問題でも解けるようになる!と主張する人もいます。さて、どちらが正しいのでしょうか?本日はこの問いの答えを解説していきたいと思います。
お互いの言い分
二つの派閥はどちらも根拠を持って主張しているようです。それぞれ紹介していきます。
解法暗記派の主張。
- 問題をいちいち紙に解くのは時間の無駄であり、問題を見て解法を思い浮かべたら解説を見てそれが正しいのか確認する。これをひたすら繰り返すことで数学の点数は効率よく伸びる。
- しばしば批判されるのが「それだと応用問題を解くことができない」というものだが、応用問題とは基礎問題の解法の組み合わせで解けるので全く問題はない。
概念理解派の主張。
- なぜそうなるのか、どうしてそうやって解くのかなど問題やその分野に対する深い理解を通して数学力がつく。解法暗記だと数学的な思考力がつかない。
- こういった勉強法は時間がかかるが、解法暗記のような小手先のテクニックでは難問を前に試行錯誤する能力は身に付かない。
どちらの主張も正しそうに見えます。以上のような説明を自信満々に予備校の先生に話されたら、「そのやり方が正解なんだ!」っと何も考えずに思ってしまいそうですよね。
では科学的にはどちらが正しいのでしょうか?
科学的な知識と私の考察
残念ながら、受験に特化した実験をしている研究者はいません。そんな人がいたらよかったんですが…
しかし、現在わかっている脳科学や心理学的な知識からある程度ベターな方法を導き出すことはできます。そうして私が考えた結果思ったことは、どちらも正しいしどちらも間違っているということ。
脳は何度も繰り返し覚えることによって記憶を定着させるので、数学の解法を暗記するというのも悪い手ではないと思います。しかし一方で、「精緻化」と言って認知心理学では覚えたいことに対してさらに深い処理をすることで記憶は定着しやすくなるということもわかっています。
例えば、三角関数の合成を公式のように暗記することもできますが、「あれはsinとcosの係数を加法定理に直しているからああいう式になるんだよなぁ」と理解しておけばより記憶に定着するということです。
つまり、科学的にはどちらの派閥にも利点はあるということです。
「でも、応用問題となるとまた話は違ってくるんじゃない? 本当に解法暗記でも対応できるの?」
応用問題とは、より数学的思考力が問われる問題のこと。一橋の問題はまさに応用問題です。では数学的思考力とは? それは数学ができる人の思考法のことです。
思考法が問われる問題の時に、解放暗記は役に立つのでしょうか?
私個人的には、役に立たないわけではないと思いますが今ひとつ足りない、と考えています。これには明確な科学的根拠があるわけではありませんが、私が愛読している「learn better」でもより学習が先に進むにつれて単純な暗記学習ではなくて、物事のつながりを意識したり、深い理解を目指すような学習方法が専門家の思考を養う、と書いてあります。
この本は一流の研究者の方が書いた本で後ろにしっかりと参考文献が載っているので信頼に足る内容です。
この主張に則って考えると、やはり応用問題に強いのは概念理解を優先する学習方法なのではないかと私は思います。
なので私の結論としては、解法暗記も概念理解も記憶の定着力を高めるのは間違いないのでどちらも勉強に取り入れる。その上で学習段階が上がるにつれて概念理解的な学習の割合を増やすのが、効率的な学習方法だと考えられる、というものです。
まとめ
今日はガッツリ数学色濃厚な話をしました。人によっては参考にならないと思います。
数学は私の苦手なので色々工夫しています。今日は数学の勉強内容についての話をしましたが、以前数学の成績を上げる勉強法のフレームワークについて解説しています。もちろん科学的根拠があるものです。ぜひ参考にしていください。↓
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